有田陶器市 -1998-

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 有田陶器市をご存じですか? 毎年ゴールデンウィークの4/29〜5/5に、陶器の町「有田(佐賀県)」で開催される大規模な陶器のお祭です。 柿右衛門や今右衛門などの人間国宝を生み出してきた、小さな町に、このときとばかりに何十万人もの人が集まります。 昔、有田で作られた陶器が伊万里港から輸出され「伊万里焼」と呼ばれました。すなわち「有田焼」=「伊万里焼」。 ここ最近の骨董ブーム(?)でTVなどでも「古伊万里」を見る機会が増えましたが、その古伊万里をつくりだしてきたのがこの有田です。
 さて、私は今年で陶器市に行くのは4回目(ん?5回目かな)。はじめて初日の29日にのりこみました。

朝、というより夜中の午前3時、早めに眠っていたオットの運転で(夜型の私はもちろん一睡もせずに)有田に向けて出発。 高速を走り、途中のサービスエリアで義母と義妹夫妻の車と合流、出発からおよそ2時間後、まだ夜明け前の有田の町に着いた。 この期間は町中が陶器やさんに変身する。通り添いにはシートをかぶせたワゴンや、この期間だけ店舗となるテントがずらりと並んでいる。 といっても、もちろんそんな早い時間から陶器を売っているわけではない。 どうしてわざわざ、そんなに早くからはりきって、しかも徹夜までして行かないかんの? そう思うでしょ? 行った私もそう思っていた。 というか、こんなんしてまで行くバカって私らぐらいなんちゃう?と思っていた。

ころが、である。まだ暗い有田の町は既に渋滞! 駐車場となる小学校への道には既に何十台もの車の列ができていて、その列へと並んだ私達の後にもどんどん車がすべり込む。 駐車場の開門は午前6時。陶器市がはじまるのは午前8時。 みんな...、バカ? 確かに高速はスイスイだったし(一度、5/3かなんかの祝日の昼に行ったら大渋滞でひどかった)、 駐車場にも困らなかった(午前6時で小学校の駐車場は既に満車、遅くなるほど町の中心から離れた駐車場に泊めなくてはならない)。 初日ということもあるのかもしれないけど、いやはや、みなさん、りっぱな陶器バカ。 ちなみにブランド品(柿右衛門等)派なら掘り出し物を狙って初日に。 とにかく安く派なら最終日に、というのが陶器市のお約束なんだそうです。

陶器市 前7時40分、適当に時間潰しした後、義母の作ってくれたおにぎりを食べた私達は、11時半に再びこの場に帰ってくることにして、リュックを背負い、それぞれ駐車場を後にした。 8時オープンとはいえ、もう店はいつでもいらっしゃい状態。 既に「まけてよ」「うーん、これ以上はまけられん」「もう一声」というお客さんとお店の人とのかけひきもはじまっている。 天気もいいし、かき氷、たこ焼きなどの出店もお祭らしさを盛り上げているし、たとえ徹夜で体力がなくても、もう行くしかないでしょ。

器大好きな私は別に見ているだけでも楽しいのだけど、今回、狙っているのはフタ付きの湯のみ5客セット。 普段は買い集めたバラバラのそば猪口や、自分で焼いた湯のみでお茶を飲む私達なのだけど、お客さま用に揃いのも必要かなと...。 なーんて、そんなのは言い訳で、実は前から一目ぼれしちゃってた湯のみセットがあったのだ。 陶器市じゃないときにみつけて、欲しかったのだけど高くて買えなかったヤツ。それが安くなってたら買おうかなと。 あとは2つあったのに割れちゃったヤツとかの同じのがあればいいな...という感じで、お店を覗きはじめたのだった。

そばちょこ ば猪口好きの私としては、そば猪口が並ぶ店先には入らずにはいられない。 今回は買うつもりはないのだけど、ふんふんと品定めだけして店を出る。 なにしろ、およそ3、4kmのメインストリートの両サイド、それから分岐する小さな通り、全てが陶器やさんなのである。 全部見てたらキリがない。パッと見てここは違うと思ったら素通りするのみ。 だいたい自分が好きなものがある店は第1印象でわかるもの。服とか買うときでもそうでしょ?

粉茶 いぶ歩いた。でもまだなにも買っていない。 実は狙いの湯のみセットはすでに見つけていたのだけど、どうしようか悩んでいた。 B級品をバラバラで売っていたのだけどやっぱり高い。イヤ、安くはなってるんだけど、もう一声って感じ。 とりあえず他を見ながら考えよう。そうやって他を物色しながら歩いていると、突然、陶器やさんの中にお茶やさんがあらわれた。 そっか、お茶の産地「嬉野」はすぐ近く。お茶やさんも出てるわけだ。新茶の季節だし。
「あ、粉茶!!」
無国籍なお茶好きな私は、もちろん日本茶好きでもある。 そして、欲しいなーと思っていたのだけど、なかなか売ってなくて手に入らなかったお茶に、こんなところで出会ってしまったのである。 「粉茶」は玉露とか上等なお茶を作るときにでるお茶。 その名のとおり、粉状のお茶なのだけど、いわゆる上等なお茶の「くず」ってわけ。 でも元が元だけにすごくおいしいし、新茶が出るこの時期にしかできない。 お茶やさんでも売っていなくて、なかなか手に入りにくい。 どこで飲めるかというと、そう、お寿司やさん。 お寿司やさんで飲む「あがり」っておいしいでしょ。あの正体がこの「粉茶」だったのだ。 もし見かけたらぜひ一度お試しください。オススメです。玉露買うよりずーっと安いし。 ちなみに写真でわかるように升に山盛り3杯で\1000。 迷わず買った袋一杯の粉茶は、陶器より先にリュックの中へ。

コンセント 、先へ進まなきゃ。陶器のことは一瞬忘れてしまっていたが、見てない店の方がまだまだ多いのだ。 しかし、さすが陶器市。(いや、別に陶器市でなくても売ってるのだけど)実にいろいろなものが、陶器になって売っている。 左の写真、わかりにくいけど上はスイッチプレート(コンセントのところにつけるカバーね)。下は襖の取っ手になる部分。 他にもアクセサリーやステイプラーなどの文具などなど、こんなものまで?というものが陶器(正確には磁器)化している。 中には割れちゃうと思うと使いづらいものもあるけど、なかなかおもしろい。ふらふら見ていたら、おっと、もう10時。 まだ何も買ってないのに。さすがに何も買わずに帰るのは、徹夜してまで来てるのにくやしい。あの湯のみセットどうしよう。



次へ続く


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