久留米市美術館で開催中の「異端の奇才 ビアズリー展(2025/5/24〜8/31)」へ行ってきました。
実は2023年の春から建物のメンテナンスで休館していた東京の三菱一号美術館が2024年11月に再オープンしたので東京レトロ建築巡りとあわせて行こうと調べていた中でビアズリー展(2025/2/15〜5/11)にどうにか行けないかなぁと思っていたら久留米に巡回してくるじゃん!ってことで、ビアズリー展については久留米に行こうと計画していたのでした(三菱一号美術館の方は建物メインで行ってきたいと思ってます)。
19世紀末にイギリスで活躍したオーブリー・ビアズリー。オスカー・ワイルドの「サロメ」英語版の挿絵で人気になりましたが、結核により25歳の若さで早逝しています。画家として活動したのはわずか約5年。その間に1000点以上の作品を遺しました。挿絵が多いからもあるでしょうが、今ならイラストレーターと言った方がいいかもしれません。ジャポニスムから生まれたイギリスでのアングロ=ジャパニーズ様式(浮世絵など日本の文化や芸術のモチーフを取り入れた)、の影響もあって、余白を活かしたグラフィックデザイン的な大胆なレイアウトと繊細なタッチのペン画は幻想的でとても美しいのです。とは言え、小説の挿絵ということでその内容にもよるのでしょうが、退廃的というか、おどろおどろしかったり、性的な描写もあるので老若男女全方位向けではありません。
私個人的にはすごくすごく好きだけど、部屋に飾りたいわけじゃない。そんな作品群でした。
図録ぐらいがちょうどいい(買いました)。
そうそう、ビアズリーの作品以外にも同時期のアングロ=ジャパニーズ様式の家具、磁器やカトラリーなどの展示もあって興味深かったです。
※会場内、撮影はコーナーごとに撮影OKのところとNGのところがありました(NG多め)。

中上:合本版「サヴォイ」第3巻の宣伝ポスター
右上:「恋文」:ホープ著「髪盗み」第1章の章頭飾り
中下:ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館「オーブリー・ビアズリー展」宣伝ポスターの一部
右下:図録とビアズリーが編集に関わった文芸雑誌「イエローブック」を模したクッキーのパッケージ
6月、そして2025年の前半が終わりますね。
できれば近日中に記録しておきたい展覧会がまだあるのですが、写真NGだったのでどうしようかなぁと思っています。
それにしても早々に梅雨が明けて(例年なら7月後半)、水不足や農作物が心配だし、真夏の暑さが思いやられます。
みなさま、熱中症など体調を崩されませんよう、水分、塩分を取ってご自愛くださいませ。