福岡市美術館で開催中の「日本の巨大ロボット群像(2023/9/9〜11/12)」展に行ってきました。テレビアニメ「鉄人28号」放映されのが1963年。それから60年、脈々と続いてきた巨大ロボットアニメのデザインと映像表現の特質に迫る特別展です。

私が子供の頃のアニメって、今より女の子向け、男の子向けぱっきりわかれていた気がするんですが、いわゆる女の子向けのアニメより男の子向けアニメが好きで、真似してロボットのイラスト描いたりしてたんですよね…。と言うことで、懐かしさもあって楽しんできました。最初の鉄人28号の放映時は生まれてなかったけど、マジンガーZを描いてたもの。っていつ放映?って調べたら思ったより早くて1972年ですって(正確には1972/12/3〜1974/9/1)。私、幼稚園児の頃に描いてたのかしら。

今回の展示の見どころは搭乗、合体、変形などのロボットの「メカニズム(もちろんアニメの設定上の)」と巨大ロボットの「大きさ」です。床に描かれた実寸(設定サイズ)ガンダムや、年代毎の設定サイズの流行り?の変遷(巨大サイズから一旦、人間より少し大きめのサイズになり、また巨大サイズになるとか)など、アニメの「設定」ではあるけど、いかにリアリティを持たせるか考えられてきた資料などが見られます。架空のロボットの内部メカなど「内部透視図」も展示されているんですが、こんなのを想像で描けちゃうのとか憧れちゃいます(上のタイトルバックの写真に「内部透視図」が)。それからアニメと切り離せない玩具も。プラモデルになったり、実際にトランスフォームするロボットの玩具が販売されるとか、設定上のリアリティさを越えて変形させる実際の仕組みを考えないといけなかったりもして、大人が子供に見てもらうものを(大人も見るけど)真剣に考えてきた歴史なんですよね。

巨大ロボットアニメは日本を飛び出して、変形ロボット玩具が先の「トランスフォーマー」や押井守監督による「機動警察パトレイバー」に影響を受けた「パシフィック・リム」など人型巨大ロボットはハリウッド映画にもなっています。
また、実物大ガンダムがあちこちに作られる時代でもあります。福岡にも「ららぽーと福岡」という施設に手と顔が動く実寸大ガンダムがいます。でっかいです。

それにしても近年、美術館や博物館でジブリ展とか庵野秀明展とか富野由悠季展とかが企画されるようになって、クリエイターの想像力とその仕事を観せていただく機会が増えました。名画もいいけどこういうのも楽しいのでじゃんじゃん企画していただきたいです。

日本の巨大ロボット群像
左上:マジンガーZの設定と宮武一貴氏(スタジオぬえ)描きおろしの巨大絵画
右上:鉄人28号の変遷(近年もやってたの知りませんでした)
左下:機動歩兵「疑似着用」システム
中下:床に実寸大ガンダム(写真は顔部分ですが全身描かれてます)
右下:展示のロゴ