最近、非常にときめいたアート作品が2つあって、その記録を残しておかねばということで更新しています。奇しくも両方とも編みものの手法を使ったインスタレーション作品です。

1つ目は福岡市が開催している「Fukuoka Art Next」のアートイベントのひとつで、統廃合で廃校になった中学校の校舎を利用した「Artist Cafe Fukuoka」内の旧体育館に展示されているジン・チェ&トーマス・シャインの「Power of One 明鏡止水」。
下に水が張ってある体育館いっぱいにレース編みされた立体作品が吊してあるんですが、作品が水面に映って美しいのです。更にこの水の中を歩くことができます。歩くと波が立つので水面に映った像もゆらゆら動いてまた楽しい。
インスタにリール動画をポストしたんですが見られますかね。これです。
いや、もうそのサイズ感にまず圧倒されますが、美しいし、楽しいし、素晴らしいです。10/22まで展示しているので、チャンスがある方はぜひ観に行っていただきたい!(入場無料/アクセスはこちら

Power of One 明鏡止水
ジン・チェ&トーマス・シャイン「Power of One 明鏡止水」
中上:こんな感じで編んであります
右上:裸足になって水の中を歩きました(ペーパータオルもらえます)
右下:展示してあるArtist Cafe Fukuoka(旧体育館)

2つ目はちょっと前になるのですが、福岡アジア美術館で開催されていた特別展「世界水泳選手権2023福岡大会記念展 水のアジア」で展示されていた作品です。世界水泳福岡大会記念とのことですが、特に水泳競技とは関係なくて海洋環境や自然の脅威に向き合いながらも力強く生きる人々の姿を描いた作品など、主に自然の中の水をテーマにした作品が展示されていました。その中で、なんと言っても圧巻だったのがムルヤナ氏の「海の記憶」。インドネシア・ジョグジャカルタの地域の女性70人と共同制作されたそうで、美しい海底の様子をアップサイクルによる毛糸の手編みによる造形で表現されたのだそう。いやぁ、作品のパワーがすごかった(語彙力)。写真では伝わりにくいと思うのですが、これも広い展示室いっぱいに編みものがある状態で、そのサイズ感だけでなく、編みものという手法が膨大な仕事量を想像させるだけになおさら!
カラフルでかわいくて美しいのだけれど、それはインドネシアが直面する海洋プラスチック問題、海洋汚染に向き合うことで生まれた理想の海底なのだそうです。美しい創造物で逆に深刻な現状を訴えているのでしょう。

ムルヤナ「海の記憶」(2018)
ムルヤナ「海の記憶」(2018)

「Power of One 明鏡止水」の展示が終わる前にと思い、サクッとした記録になりました。
とにかく両方とも素晴らしい編むアートでした。

はぁ、もう10月も後半ですね。ホークス残念でした。
…結構、慌だしい日々です。このまま年末、いや、年度末までバタバタしそう。がんばります。