福岡市美術館で今週末まで開催している「WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-[香取慎吾個展](2023/7/1~8/27)」に行ってきました。言わずと知れたSMAPの香取慎吾さんの個展です。福岡限定の新作も含め、「闇」と「光」をテーマに慎吾ちゃんが若い頃から描きためていた約200点が展示されていました。撮影は基本NG、最後のエリアに展示された一部の作品のみ撮影可能です。

展示はまず「闇」をテーマにした作品から。ちょっと不気味な感じの音も流れていて展示されている壁も黒です。パーフェクトビジネスアイドル(ご本人談)として、長い間、光を発し続け、決して闇を見せてこなかった人が、絵を描くことで闇を解放してきたんだなぁ、そしてよく公開する気になったなぁと思うくらい闇でした。…スケッチブックに描かれたキャラクターの「くろうさぎ」がつぶやいてる言葉にちょっと泣きそうに…泣いてないけど。大変だった時期があるのを知っているけど、それより前のそうじゃないと思われる時期にもやっぱり闇はあったんですねぇ。いや、そりゃあるよねぇ。そんな、なかなかに重い作品が並んでいました。
もちろん、全てが心の「闇」を表現しているわけではなく、カルティエに作った依頼されて作られた光のオブジェ「百年のfuuu.」など、背景が黒い方が美しいから「闇」の方にカテゴライズされた作品も多くあるのでご安心を。…ご安心?

誰だって「闇」と「光」、どちらも持っているものですが、光が強い人こそ影も濃い。どうか絵でも何でもいいから闇を発散して幸せでいてほしい。…なんだ。推しには幸せであってほしいファンみたいな感じになってますね(SMAP復活してほしいと思ってますけど)。でもあの闇を見せられたらそう思わずにいられなかったですねぇ。

「闇」エリアを抜けると壁が白い「光」エリアへ。自身のブランド「JANTJE_ONTEMBAAR」や「週刊文春WOMAN」の表紙用の作品も含めて、慎吾ちゃんのパブリックイメージそのままのカラフルでエネルギーが溢れた楽しい作品群です。とにかく闇を観た後なのでホッとしました。

そして「光」のイメージのまま、最後の写真撮影OKなエリアへ。福岡限定の作品はこのエリアにあります。福岡限定で描いたのは巨大なくろうさぎが福岡タワーがある百道で博多にわかのお面と明太子のリボンをつけ、博多ポートタワーをつかみ、UFOみたいに浮かんだ福岡ドームに乗ってる楽しい作品です。慎吾ちゃん、タワー好きなんですね。

手法として絵の具を直接キャンバスにつけてたり、塗料をぶちまけたりして描かれてるからか、絵の具がもりっと盛り上がっていたりしている作品が多いのですが、中には自身の髪の毛を集めてキャンバスに貼って作品にしているものもあったりして、印刷物じゃない、実物を観る楽しさもありました。

WHO AM I 香取慎吾個展
左上がポスターで、あとは撮影可能エリアで撮影したもの
左下が福岡限定作品
中下はネオン管で作られているのですが
「高電圧すぎちゃった 美術館の規定で点灯なしで展示だよ! アイシテマース 慎吾」
とご本人自筆の添え書きが

ちなみに今回は金曜の夜に行ってきました。福岡市美術館は7〜10月の金土曜日、ナイトミュージアムを実施しています(20時まで開館)。平日に行きたいけど日中はなかなか難しかったりするので、とてもありがたいです。

そんな福岡市美術館、次の特別展は「日本の巨大ロボット群像-巨大ロボットアニメ、そのデザインと映像表現-(2023/9/9〜11/12)」です。超楽しみ!