先月、行ってきた大阪の美術館の記録、第2弾です。

前の投稿の中之島美術館のお向かいにある国立国際美術館で開催されていた「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展(2023/2/4〜5/21)」の記録です。お向かいなのでハシゴする予定で早々にチケットを買っていたんですが、なかなかのバタバタで、後に行った「ピカソとその時代展」の方は閉館時間に早足で出ることになってしまいました。

ちなみに移転後の国立国際美術館には初めて行ったので、ちょっとメモしておきます。
1977年の開館当初は万博記念公園(吹田市)にあったんですけど、2004年に中之島に新館が開館したんですよね。地上部はガラス張りのエントランスと鉄骨のモニュメントのみで展示室は全て地下にあります。「完全地下型」の美術館は世界でも珍しいとのこと。とは言え、地上部がガラス張りなので地下に降りても太陽光が差し込む作りになっていました。アメリカの建築家シーザー・ペリの設計です(あべのハルカスも彼の設計ですって)。

で、「ピカソとその時代展」ですが、20世紀を代表するピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティを中心とした作品が97点来日し、そのうち76点は日本初公開なんだそうです。しかもほぼ撮影OK。太っ腹です。
展示は序章も含めて下記の7つの章で構成されていました。ピカソを通して美術の流れを見ていく感じです。
ピカソ以外の作品もたっぷりあってクレーの章は壁の色も変えて30点もの作品が。

序 ベルクグリューンと芸術家たち
Ⅰ. セザンヌ― 近代芸術家たちの師
Ⅱ. ピカソとブラック― 新しい造形言語の創造
Ⅲ. 両大戦間のピカソ― 古典主義とその破壊
Ⅳ. 両大戦間のピカソ― 女性のイメージ
Ⅴ. クレーの宇宙
Ⅵ. マティス―安息と活力

ピカソの時代、それはいかに実物に近い絵を描くかが大切だった時代から、ピカソの代名詞でもあるキュビズムなど、いろいろな手法が試され、表現方法、色づかいが変わっていった時代です。絵画が(彫刻も)実物から解き放たれ、自由になりました。ピカソの作品もなんでそうなった?って思うような不思議なものが多いですが、それが楽しいんですよねぇ。

ピカソとその時代展
左:国立国際美術館 外観
中上:パブロ・ピカソ「緑のマニキュアをつけたドラ・マール」1936 ドラ・マールはピカソの代表作「泣く女」のモデルを務めた女性
右上:パブロ・ピカソ「アプサントのグラス」1914
中下:パウル・クレー「北の地」1923
右下:アルベルト・ジャコメッティ「広場II」1948-49

色彩の魔術師と呼ばれたマティスの章には私が好きな作品がかなり展示してあったのですが、先日、東京都美術館のマティス展に行ってきたので写真はやめておきます。ふふ。そう、今月、東京経由函館の旅をしてきたのですが、もうひとつ大阪記録残します。